グラングリーン大阪うめきたクリニックの島田英徳です。
NK細胞治療を検討するとき、効果と同じくらい気になるのが「副作用はあるのか」「治療のあとに体調が変わったらどうすればよいのか」という点ではないでしょうか。がんの治療中や治療後の方、ご家族にとって、体調の変化への不安は大きいものです。この記事では、NK細胞治療に関して報告されている体調変化の考え方と、受診を考える目安を落ち着いて整理します。
NK細胞治療とは何か、副作用を考える前の基本
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、体内でがん細胞やウイルス感染細胞などの異常を見張る役割をもつ免疫細胞の一つです。NK細胞治療は、ご自身の血液から取り出したNK細胞を体外で培養し、点滴などで体に戻す免疫細胞療法として知られています。日本では自由診療として提供されるものが中心で、治療の内容や回数、リスクは医療機関ごとに異なります。
このため、副作用を考えるときは「一般的にどのような体調変化が報告されているか」と「ご自身の病状や体質に照らしてどうか」を分けて捉えることが大切です。体調変化の出方には個人差があり、すべての方に同じ症状が現れるわけではありません。
報告されている主な体調変化と出やすいタイミング
公開されている臨床研究では、NK細胞を含む免疫細胞を投与したあとに、比較的軽い体調変化が報告されることがあります。代表的なものは次のような症状です。ただし、これらがすべての方に起こる、あるいは起こらないと断定できるものではありません。
- 発熱や悪寒(点滴の当日から翌日にかけて見られることがあります)
- 倦怠感や体のだるさ
- 頭痛や吐き気
- 点滴部位の赤み、かゆみ、痛み
- まれに、アレルギー反応に関連した発疹やかゆみ
一般に、こうした変化は点滴の直後から数日以内に現れ、経過をみる中で落ち着く場合が多いとされます。一方で、がんの種類や進行度、現在受けている治療、体力の状態によって、感じ方は大きく変わります。「前回は問題なかったから今回も同じ」とは限らないため、毎回の体調を確認しながら進めることが重要です。
治療後の過ごし方と、受診を考える目安
治療後は、無理のない範囲で水分をとり、十分に休養することが基本です。点滴を受けた日は、激しい運動や長時間の入浴、飲酒を控えるよう案内されることがあります。体温を朝夕に記録しておくと、受診時に医師へ状況を伝えやすくなります。
次のような場合は、自己判断で様子をみ続けず、治療を受けた医療機関へ早めに連絡することを検討してください。
- 38度を超える発熱が続く、または悪寒やふるえが強い
- 息苦しさ、胸の違和感、動悸がある
- 全身の発疹、顔や唇のはれなど、アレルギーを疑う症状がある
- 食事や水分がとれないほどの吐き気や強いだるさが続く
- 点滴部位のはれや痛みが強くなっている
息苦しさや意識がぼんやりするなど緊急性が高いと感じる場合は、ためらわずに救急受診を含めて対応を考えてください。また、ほかの病院でがん治療を受けている方は、NK細胞治療を受けていることを主治医に伝えておくと、体調変化の原因を判断しやすくなります。
標準治療との関係と、事前に確認したいこと
NK細胞治療は、手術・薬物療法・放射線療法といった標準治療に代わるものとして位置づけられているわけではありません。現在の治療に加えて検討する場合も、まず主治医に相談し、治療のスケジュールや薬との兼ね合いを確認することが望まれます。
治療を受ける前に、次の点を医師に確認しておくと安心につながります。
- これまでの病歴、服用中の薬、アレルギーの有無を伝えたうえで適応を判断してもらえるか
- 想定される副作用やリスクの説明を受けられるか
- 治療回数や期間、費用の総額が事前に示されるか
- 治療後に体調変化があったときの連絡先と対応が決まっているか
グラングリーン大阪 うめきたクリニックで相談する自然な理由
グラングリーン大阪 うめきたクリニックは、梅田エリアにあり、仕事帰りや通院の合間にも立ち寄りやすい立地です。NK細胞治療は自由診療であり、医師の診察で病状や既往歴、現在の治療内容を確認したうえで、適応やリスクを個別に判断する必要があります。診察では、治療後の体調変化への備えや、気になる症状が出たときの連絡方法についても相談できます。
治療の概要や取り組みについては、公開されている関連ページで確認できます。ご自身の状況に合うかどうかは、診察を通じて判断されるものですので、不安な点は事前に整理してお越しください。
まとめ
NK細胞治療で報告される体調変化は、発熱や倦怠感など比較的軽いものが中心とされますが、出方には個人差があり、すべての方に当てはまるとは言えません。治療後は体温と体調を記録し、目安に当てはまる症状があれば早めに医療機関へ連絡することが大切です。治療を検討する際は、リスクや費用、体調変化への対応まで含めて、医師と丁寧に確認してください。
- 体調変化発熱やだるさが報告される
- 体温を記録朝夕の体調をメモ
- 早めに連絡強い症状は医療機関へ
- 事前に確認リスクや費用を医師と相談
この図は本文の内容を整理した概念図です
参考情報
- PubMed: Efficacy and safety of allogeneic CD19 CAR NK-cell therapy in systemic lupus erythematosus: a case series in China. (2026)
- PubMed: NKG2D CAR-NK adoptive cellular immunotherapy combined with or without PD-1 blockade in the treatment of patients with metastatic colorectal cancer: an exploratory study. (2025)
- PubMed: Memory T-cell enriched haploidentical transplantation with NK cell addback results in promising long-term outcomes: a phase II trial. (2024)
- PubMed: A phase I/II trial of WT1-specific TCR gene therapy for patients with acute myeloid leukemia and active disease post-allogeneic hematopoietic cell transplantation: skewing towards NK-like phenotype impairs T cell function and persistence. (2025)
- PubMed: CYAD-01, an autologous NKG2D-based CAR T-cell therapy, in relapsed or refractory acute myeloid leukaemia and myelodysplastic syndromes or multiple myeloma (THINK): haematological cohorts of the dose escalation segment of a phase 1 trial. (2023)
- PMC: Autologous stem cell transplant recipients tolerate haploidentical related-donor natural killer cell-enriched infusions. (2013)
- PMC: Ex vivo-expanded natural killer cells demonstrate robust proliferation in vivo in high-risk relapsed multiple myeloma patients. (2015)
- PMC: Targeting immune checkpoints: how to use natural killer cells for fighting against solid tumors. (2023)
- PMC: Potential therapeutic roles of natural killer cells in acute myeloid leukemia: a systematic review study. (2025)
- 厚生労働省: 医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書 / Q&A (2023)
監修医師紹介
医療法人島田クリニック理事長
グラングリーン大阪うめきたクリニック診療部長
島田 英徳
2005年徳島大学医学部医学科卒業。初期研修後、米国医師資格(ECFMG certification)を取得し、米国ワシントン大学一般外科にてサブインターンとして研修。京都大学大学院医学研究科博士課程、京都大学iPS細胞研究所研究員を経て、2013年に島田クリニックを開業。グラングリーン大阪うめきたクリニック(https://umekitaclinic.org)では、内科・小児科から細胞治療や美容医療に至るまで、幅広い診療に携わる。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。