グラングリーン大阪うめきたクリニックの島田英徳です。
ご自身の細胞を活用する再生医療、特に脂肪由来幹細胞を用いた治療に関心をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。その際、「治療のために自分の脂肪を採取する」と聞くと、どれくらいの量が必要なのか、身体にどの程度の負担がかかるのか、といった疑問が浮かぶのではないでしょうか。
この記事では、再生医療における脂肪採取の基本的な考え方、美容目的の脂肪吸引との違い、採取部位や身体的負担について解説します。大阪・梅田周辺で脂肪由来幹細胞治療に関する情報をお探しの方が、受診前に正しい知識を得るための一助となれば幸いです。
再生医療のための脂肪採取で知っておきたいこと
はじめに、再生医療における脂肪採取のポイントを整理します。一般的に、美容目的の脂肪吸引とは異なり、治療に必要な幹細胞を得るための脂肪採取は、比較的少量の採取で済むことが多いとされています。そのため、身体への負担も小さい傾向にあります。
しかし、必要な脂肪の量や身体への影響は、治療の目的や個人の体型、健康状態によって異なります。そのため、具体的な内容については、必ず専門の医師による診察とカウンセリングを通じて、ご自身の状況に合わせた説明を受けることが重要です。
脂肪由来幹細胞治療とは?なぜ脂肪が必要なのか
私たちの皮下脂肪には、「脂肪由来幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞が含まれています。この細胞は、さまざまな種類の細胞に変化する能力(多分化能)や、組織の修復を助ける物質を放出する働きを持つことから、再生医療の分野で応用研究が進められています。
脂肪由来幹細胞を用いた治療を行うためには、まずご自身の体から脂肪組織を少量採取し、その中から幹細胞だけを分離・抽出し、培養して数を増やす必要があります。この「幹細胞を取り出す元」として、ご自身の脂肪が必要となるのです。
脂肪採取の量と身体的負担について
再生医療のための脂肪採取に関して、多くの方が気になるのが採取量と身体への負担でしょう。ここでは、一般的な傾向について解説します。
- 必要な脂肪の量
治療目的や培養技術にもよりますが、一般的に再生医療で必要とされる脂肪の量は、米粒数個分から数cc程度と、ごく少量であることが多いです。これは、痩身を目的として数百ccから数千ccの脂肪を吸引する美容外科の脂肪吸引とは大きく異なる点です。 - 採取部位
脂肪の採取は、比較的脂肪がつきやすく、傷跡が目立ちにくい部位から行われるのが一般的です。お腹(腹部)や太もも(大腿部)、お尻(臀部)などが選ばれることが多いですが、どの部位から採取するかは、患者さまの体型や脂肪のつき方、ご希望などを考慮して医師が判断します。 - 身体的負担とダウンタイム
採取は局所麻酔を用いて行われることが多く、施術時間も比較的短い傾向にあります。施術後は、採取部位に腫れや内出血、筋肉痛のような痛みが出ることがありますが、数日から数週間で落ち着いていくのが一般的です。日常生活への制限も少ないことが多いですが、具体的なダウンタイムの期間や過ごし方については、医師からの説明をよく確認することが大切です。
美容目的の「脂肪吸引」との違い
「脂肪を採取する」と聞くと、大掛かりな「脂肪吸引」をイメージされるかもしれませんが、再生医療のための脂肪採取とは目的も手法も異なります。
- 目的の違い
再生医療の脂肪採取は「質の良い幹細胞を少量得ること」が目的です。一方、美容の脂肪吸引は「体型を整えるために脂肪細胞を物理的に減らすこと」が目的です。 - 採取量の違い
前述の通り、再生医療ではごく少量の脂肪を採取しますが、脂肪吸引ではより多くの量を吸引します。 - 身体への負担の違い
採取量が少ないため、再生医療の脂肪採取は身体への負担が比較的小さいと考えられています。使用する器具(カニューレ)も細いものが使われることが多く、傷跡も小さく済む傾向にあります。
このように、両者は似た言葉を使いながらも、全く異なる手技であることを理解しておくことが重要です。
大阪・梅田で脂肪由来幹細胞治療をご検討の方へ
再生医療は専門性の高い分野であり、治療を受けるかどうかは慎重な判断が求められます。大阪・梅田エリアで脂肪由来幹細胞を用いた治療に関する情報収集をされている方は、まずは専門的な知識を持つ医療機関に相談することから始めてはいかがでしょうか。
グラングリーン大阪 うめきたクリニックでは、再生医療に関するご相談も承っております。医師による診察を通じて、治療の適応があるか、どのような方法が考えられるか、そして脂肪採取を含む一連の流れや考えられるリスク・副作用について、お一人おひとりの状況に合わせて丁寧に説明いたします。治療に関する疑問や不安な点について、直接医師に確認できる機会を持つことが大切です。
まとめ
再生医療における脂肪採取は、美容目的の脂肪吸引とは異なり、ごく少量の脂肪を採取するもので、身体への負担も比較的小さい傾向にあります。採取量やダウンタイムは治療内容や個人差があるため、一概には言えません。
脂肪由来幹細胞を用いた治療を検討する際は、まず専門の医療機関を受診し、医師から直接、詳しい説明を受けることが不可欠です。ご自身の身体に関わることだからこそ、十分に納得した上で次のステップに進むようにしてください。
参考情報
監修医師紹介
医療法人島田クリニック理事長
グラングリーン大阪うめきたクリニック診療部長
島田 英徳
2005年徳島大学医学部医学科卒業。初期研修後、米国医師資格(ECFMG certification)を取得し、米国ワシントン大学一般外科にてサブインターンとして研修。京都大学大学院医学研究科博士課程、京都大学iPS細胞研究所研究員を経て、2013年に島田クリニックを開業。グラングリーン大阪うめきたクリニック(https://umekitaclinic.org)では、内料・小児科から細胞治療や美容医療に至るまで、幅広い診療に携わる。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。