グラングリーン大阪うめきたクリニックの島田英徳です。
再生医療に関心を持って情報を集め始めると、「保険は使えるのか」「費用はどのくらい考えておけばよいのか」という疑問に行き着く方は少なくありません。細胞を用いる治療は、一般的な内科の診察や投薬とは仕組みが異なるため、費用の考え方もわかりにくく感じられるものです。この記事では、脂肪幹細胞治療とNK細胞治療を例に、再生医療が自由診療として行われる背景と、受診前に確認したい費用面のポイントを整理します。
結論 再生医療の多くは自由診療として行われる
結論から言うと、脂肪由来の幹細胞や、NK細胞を用いた免疫細胞療法の多くは、公的医療保険が適用されない自由診療として提供されています。保険診療は、有効性と安全性が十分に確認され、国が公的医療保険の対象として認めた診療に限られます。一方で再生医療は、研究が進んでいる途上の分野も多く、個々の治療法が保険診療の枠に入っていないことが一般的です。
ただし、自由診療だから質が低いという意味ではありません。自由診療は、制度上、保険の枠外で医師と患者さんが内容や費用に合意したうえで行う診療を指します。そのぶん、治療内容やリスク、費用の説明を丁寧に受け、納得したうえで判断することが重要になります。
保険診療と自由診療の違い
保険診療では、診察や検査、薬の種類や料金が全国で統一されており、患者さんの自己負担は原則として年齢や所得に応じた一定割合です。これに対して自由診療では、料金は医療機関ごとに設定され、全額が自己負担となります。治療の内容や回数、通院の頻度も医療機関によって異なります。
また、同じ日に保険診療と自由診療を組み合わせる混合診療には、原則として制約があります。自由診療の治療を受ける場合、並行して行う検査や診察が保険の扱いにならないことがある点も、事前に確認しておきたい部分です。
再生医療が自由診療になりやすい背景
日本では、再生医療等安全性確保法に基づき、再生医療は提供する計画を国へ届け出る仕組みがあります。脂肪幹細胞治療のように患者さん自身の細胞を取り出して加工し、体内に戻す治療や、NK細胞治療のように血液から細胞を培養して用いる治療は、この制度のもとで安全性を確認しながら提供されます。厚生労働省も再生医療に関する情報を公開しています。
この制度は、治療の安全性を確保して提供体制を整えることを目的としたものであり、治療の効果を国が保証するものではありません。保険適用の可否は、臨床試験などで示された有効性や費用対効果も踏まえて別に判断されます。そのため、制度に沿って提供されている治療であっても、保険の対象にはなっていないケースが多いのが実情です。
さらに、細胞の採取、専用施設での培養、品質確認、投与といった工程には、専門的な設備と人手が必要です。こうした工程の積み重ねが、費用の構成にも反映されます。
費用を考えるときに確認したいこと
費用は「いくら」という金額だけでなく、何が含まれているのかを見比べることが大切です。同じ治療名でも、含まれる内容は医療機関によって異なる場合があります。受診前に次のような点を確認しておくと、後から戸惑いにくくなります。
- 診察、採血や脂肪採取、細胞の培養、投与のうち、どこまでが料金に含まれているか
- 治療の回数と通院の頻度、全体の期間の目安
- 追加の検査や処置が必要になった場合の費用の考え方
- 治療後に気になる症状が出たときの相談先と、その費用の扱い
- 治療の中止や延期をする場合の取り扱い
あわせて、リスクや副作用、治療を受けられない場合があることについても説明を受けておきましょう。費用だけで判断するのではなく、医師の診察に基づいて、ご自身の状態に合った選択かどうかを確認する姿勢が大切です。
グラングリーン大阪 うめきたクリニックで相談する自然な理由
グラングリーン大阪 うめきたクリニックでは、脂肪幹細胞治療とNK細胞治療について、医師の診察を通じて適応やリスクを確認しながらご相談いただけます。大阪駅・梅田エリアにあり、お仕事や買い物のついでにも通いやすい立地であることは、通院の続けやすさという面で検討材料の一つになります。
治療を受けるかどうかは、診察を受けてから決めていただいて構いません。料金や治療回数、期間、リスクや副作用の詳細は、公開しているページでも確認できますので、事前に目を通したうえでご来院いただくと、診察で聞きたいことを整理しやすくなります。詳細はこちらのページをご覧ください。
まとめ
再生医療の多くは自由診療として行われ、費用は全額自己負担となります。自由診療であることは、治療の価値を示すものでも否定するものでもなく、制度上の位置づけの違いです。大切なのは、料金に含まれる内容、回数や期間、リスクを理解し、医師の診察を受けたうえで、ご自身で納得して判断することです。気になる点があれば、遠慮なく診察時にご相談ください。
- 自由診療費用は全額自己負担
- 制度の確認安全性確保の仕組み
- 含まれる内容回数や期間も確認
- 医師の診察納得して判断する
この図は本文の内容を整理した概念図です
参考情報
- PMC: Perspectives on Challenges to Cell Therapy Development in Taiwan: Strengthening Evidential Standards and Ways Forward. (2021)
- PMC: Examining the potentials of stem cell therapy in reducing the burden of selected non-communicable diseases in Africa. (2024)
- PMC: Applications of Modern Cell Therapies: The Latest Data in Ophthalmology. (2025)
- PMC: Signaling Pathways Driving MSC Osteogenesis: Mechanisms, Regulation, and Translational Applications. (2025)
- 厚生労働省: 医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書 / Q&A (2023)
- 厚生労働省: 医療広告規制に関する情報
- 厚生労働省: 再生医療について
監修医師紹介
医療法人島田クリニック理事長
グラングリーン大阪うめきたクリニック診療部長
島田 英徳
2005年徳島大学医学部医学科卒業。初期研修後、米国医師資格(ECFMG certification)を取得し、米国ワシントン大学一般外科にてサブインターンとして研修。京都大学大学院医学研究科博士課程、京都大学iPS細胞研究所研究員を経て、2013年に島田クリニックを開業。グラングリーン大阪うめきたクリニック(https://umekitaclinic.org)では、内科・小児科から細胞治療や美容医療に至るまで、幅広い診療に携わる。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。